一般皮ふ科|さきもと皮ふ科|吹田市藤白台の皮膚科・アレルギー皮膚科・形成外科

〒565-0873 大阪府吹田市藤白台5丁目7番65号RYO-千里藤白台ビル201号
06-6836-6663
WEB予約 WEB問診
ヘッダー画像

一般皮ふ科

一般皮ふ科|さきもと皮ふ科|吹田市藤白台の皮膚科・アレルギー皮膚科・形成外科

一般皮ふ科について

一般皮ふ科

人のからだ全体を覆う皮膚には実に多くの症状が現れます。時には内臓の疾患や、全身性の疾患を反映して皮疹として現れることがあります。さらには、同じ皮膚の疾患でも、年齢や個人の免疫状態あるいは、外的要因によって全く異なる表現型を呈することもあります。なぜその症状が出ているのかを考えながら診察し治療に結び付けていくことは、症状を早く改善させるためにも大変重要です。
当院は、赤ちゃんからご年配の方まで、年齢や性別を問わず皮膚疾患を幅広く診察させていただきます。皮膚の異常や気になる症状がみられましたら、何でもお気軽にご相談ください。

一般皮ふ科でよくみられる症状

このような症状の方はご相談ください

一般皮ふ科の対象となる主な疾患

湿疹

湿疹は、皮膚科の診療の1/3を占めるともいわれる非常に多い症状です。
アトピー性皮膚炎かぶれ(接触皮膚炎)、乾燥性湿疹などの多くの疾患が湿疹の症状をおこします。また、原因の面から外的な刺激によるもの(花粉、ハウスダスト、薬剤、シャンプー、化粧品など)と、アレルギー体質による内的なものとにわけられますが、原因がはっきりしないものもあります。
湿疹はかゆみを伴うことが多く、つい掻いてしまいがちです。しかし、掻くことで患部をかき壊してしまい化膿や悪化を招き、さらに患部が広がりかゆみがひどくなることも少なくありませんので、はやめの治療をしましょう。
治療はステロイド剤や保湿剤の外用、かゆみを抑えるために抗アレルギー剤内服を行います。湿疹が外的刺激で生じる場合、その原因物質に触れないようにすることも大切です。

アトピー性皮膚炎

アレルギー皮ふ科の項目をご覧ください。

かぶれ(接触皮膚炎 せっしょくひふえん)

アレルギー皮ふ科の項目をご覧ください。

手湿疹(てしっしん)

アレルギー皮ふ科の項目をご覧ください。

乾燥性湿疹(かんそうせいしっしん)

皮脂や汗の分泌が減少して乾燥肌(乾皮症)になり、外的な刺激が加わって湿疹になったものです。入浴時の洗いすぎや加齢が原因といわれています。前述の湿疹の治療を行い、保湿剤をたっぷり使用したスキンケアが大切です。

脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)

皮脂の分泌が多い頭部のふけ症状や、顔の特に眉毛、額、鼻周辺にかさかさした赤みがでます。前述の湿疹の治療に加えて、石鹸やシャンプーを使用した洗浄で清潔に保つことが重要です。抗真菌薬外用や抗真菌薬を混ぜたシャンプーを使用していただくことがあります。

汗疱(かんぽう)

手のひらや足の裏に急激に、かゆみを伴うぷつぷつとした2~5mmの小水疱が多発するものです。原因ははっきりしないことが多く、季節の変わり目にでることがあります。前述の湿疹の治療を行います。

蕁麻疹(じんましん)

アレルギー皮ふ科の項目をご覧ください。

皮膚の付属器の疾患

皮膚には汗腺(汗をだす腺)、脂腺(皮脂をだす腺)、毛髪、爪の組織があります。
それらを総称して、皮膚の付属器と呼びます。

にきび(尋常性痤瘡 じんじょうせいざそう)

にきびは多くの人が経験するとても身近な皮膚疾患です。とくに思春期にできることが多く、気にする方も少なくありません。ホルモンバランスが思春期に変化し、皮脂の分泌が増えると、毛穴に詰まりがおこり、常在菌が増えやすくなります。菌の刺激で毛穴が角質でふさがれ(角化)、面皰(めんぽう)という状態になり、ますます炎症がひどくなります。
大人のにきびも同様に起こりますが、ホルモンバランスの乱れ、睡眠不足、紫外線、ストレスや生活環境など、様々な要因が複雑に絡み合ってできることが多く、治りにくい特徴があります。
これらの悪化の要因を取り除きながら、外用薬(角化を改善するレチノイド、過酸化ベンゾイル、抗菌薬、硫黄製剤)、内服薬(抗生物質、ビタミン剤、漢方薬など)を使用します。適切な治療を行わず放置してしまうと、毛包の組織が破壊され「にきび痕」になる場合があるので注意が必要です。

にきびは早期の症状から医療機関で保険診療の治療ができるようになりました。小学生~大人の方まで、にきび症状でお悩みの際は、放置せずにご相談ください。

あせも(汗疹 かんしん)

皮膚の汗を出す管(エクリン汗腺)に閉塞が生じ、汗の流出が妨げられることが原因で症状が出ます。数mm程度の水疱を作り、周囲に炎症をおこすと、1~2mmの赤みとかゆみがおこります。たまった汗が管の周囲にながれでることを繰り返すと、かゆみのないざらざらとした状態になります。
汗を拭いたり、洗い流したりして清潔に保つことが有効です。涼しい環境を心がけましょう。ステロイド外用剤を使用しますが、かき壊して細菌感染が起きないように注意する必要があります。

多汗症(たかんしょう)

日本で300万人ほどの方に症状がみられるといわれています。
てのひら、あしのうら、わきの下、顔などでみられる局所性多汗症と、全身の疾患(甲状腺機能亢進症、糖尿病、感染症、パーキンソン病、悪性リンパ腫など)や薬剤、妊娠、肥満などによりみられる全身性多汗症があります。また、原因疾患があるものを続発性多汗症、原因がないものを原発性多汗症といいます。
以前は手術療法や塩化アルミニウム製剤を外用して制汗する治療(自費診療)、ボツリヌス毒素注射療法(自費診療)が中心でした。近年では、9歳以上の原発性腋窩(えきか、わきの下)多汗症の方や、12歳以上の原発性手掌多汗症の方に、交感神経から汗を出す伝達物質の作用部位を抑える治療薬が保険診療で処方できるようになりました。

酒皶(しゅさ)

中高年の女性に多くみられる、お顔の赤み、血管拡張、皮膚の凹凸(腫瘤)の症状です。
原因ははっきりしておらず、日光、温度差、飲酒、刺激物の摂取、精神的ストレスといった外刺激によって、症状がおこると考えられています。
治療に抵抗することが多いですが、主に皮膚の凹凸に対して保険診療としてメトロニダゾール外用や硫黄製剤の外用、抗生剤内服や漢方薬内服の併用も検討されます。明らかな血管拡張についてはレーザー治療も自費診療で行われることがあります。

円形脱毛症(えんけいだつもうしょう)

若い方に多く見られ、頭髪が円形に抜け落ちる症状としてみられます。眉毛やひげ、四肢の毛にも脱毛が生じることがあります。アトピー性皮膚炎や甲状腺疾患に伴うことがあります。数か月かけて自然に治りますが、難治の場合や再発する場合があります。症状に応じて外用剤の治療を行います。当院では紫外線照射治療も併用可能です。
多発する場合や、症状が進行する場合にはステロイド内服やJAK1/2阻害薬(バリシチニブ)やJAK3/TEC阻害薬(リトレシチニブ)内服等による治療が必要となります。

男性型脱毛症

自費診療の項目をご覧ください。

女性の頭部の薄毛

自費診療の項目をご覧ください。

皮膚の細菌感染症

蜂窩織炎(ほうかしきえん)

特に足やお顔などに赤み、熱感、腫れを生じる、皮膚の細菌感染症です。外傷や皮膚潰瘍、足白癬などから生じるといわれていますが、明らかな侵入部位がない場合もみられます。
静脈瘤やリンパ浮腫、糖尿病といった誘因もあります。皮下組織で起こっている症状が進行すると、発熱や関節痛などの全身症状を伴い、さらに広範囲の感染症や敗血症へ進展することがあります。抗生剤による治療や安静が必要となります。

丹毒(たんどく)

蜂窩織炎に似た症状がでますが、お顔に多く見られる皮膚の少し浅い部分でおこる細菌感染症です。耳かきや扁桃炎などから生じることもあります。抗生剤による治療を行います。

猫ひっかき病

ネコに咬まれる、舐められる、引っかかれる、などで起こる感染症です。
通常は数週ほどで自然治癒しますが、症状が続く、または悪化する傾向があれば抗生剤による治療が必要です。

皮膚のウイルス感染症

ヘルペス(単純疱疹 たんじゅんほうしん)

痛みをともなう小さな水疱や腫れをつくります。単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)による口唇付近の症状や、2型(HSV-2)による陰部、性器の症状がみられます。初めて感染したときは、人によってひどい症状が出現することがあります。口内に小さな深い傷ができ痛みで水分がとれなかったり、歯ぐきが赤く腫れて出血したり、高熱がでたりすることもあります。単純ヘルペスウイルスは神経節に入って潜伏を繰り返すため、薬で完全に取り除くことができません。そのため寝不足、疲労、かぜなどで免疫力が低下すると再発を繰り返すことがあります。 1型も2型も発症時期に応じて治療をします。

a.水ぶくれができた後の治療法
症状が出て受診された方へ、従来通り外用や内服薬を処方する治療法です。

b.水ぶくれができる前の治療法 PIT(ピーアイティ)
再発を繰り返す方を対象とした新しい治療法です。PIT(patient initiated therapy)では、再発の初期症状(違和感、ヒリヒリ感、かゆみ等)が出現した時点で、予め処方されていた内服薬を使用して患者さんご自身の判断で治療を開始することができます。保険診療で認められた治療法ですが、医師の診察が必要です。PITを希望される方は診察時にお尋ねください。

帯状疱疹(たいじょうほうしん)

水痘(みずぼうそう)と同じウイルスによって発症する病気です。頭部から下肢までの間で体の左右どちらかの神経に沿って、痛みを伴う赤い斑点と水ぶくれが多数集まり帯状に出現します。上半身に現れることが多く、顔面、目の周囲あるいは腰部、下肢にもおこります。ピリピリと刺すような痛みが生じ、夜も眠れないほど激しい場合もあります。顔に生じた場合、目の障害や顔面神経麻痺、内耳障害によるめまい・耳鳴りなどが起こることがまれにあります。多くは、皮膚症状が治ると痛みも消失しますが、神経の損傷によってその後も痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」という合併症が残ることがあります。
帯状疱疹は早く皮膚科を受診し、早期に治療することが非常に大切です。早期治療により、帯状疱疹後神経痛の発症を減らすことが期待できます。
帯状疱疹の予防注射(自費診療)もありますので、お気軽にお尋ねください。

手足のいぼ(尋常性疣贅 じんじょうせいゆうぜい)

いぼは皮膚から盛り上がっている小さなできもので、ヒトパピロマウイルス(HPV-2型などの感染によって発症します。いぼのウイルスは傷などから皮膚に入り、皮膚表面の細胞に感染して、周囲の正常細胞を押しのけて増殖し続けます。痛みやかゆみは伴いませんが、放置するとさらに増えたり、人にうつしたりすることがあります。小児からご年配の方まで男女を問わずみられます。
いぼができ、掻いて治そうとするとかえってウイルスを拡散してしまう可能性があります。いぼを見つけたときは、数が少ないうちにご相談ください。いぼの治療は、液体窒素による冷凍凝固療法が中心ですが、外用剤、貼り薬、漢方を併用するなどご本人に適しているものを選んで行います。

尖圭コンジローマ(せんけいこんじろーま)

主に性行為によって感染するウイルス感染症(HPV-6,11型)で、23か月の潜伏期の後、外陰部や肛門周囲にカリフラワー様の小丘疹が多発します。液体窒素療法やイミキモド外用治療が行われます。

みずいぼ(伝染性軟属腫 でんせんせいなんぞくしゅ)

小児皮ふ科の項目をご覧ください。

麻疹(ましん はしか)

小児皮ふ科の項目をご覧ください。

水痘(すいとう みずぼうそう)

小児皮ふ科の項目をご覧ください。

風疹(ふうしん)

小児皮ふ科の項目をご覧ください。

手足口病(てあしくちびょう)

小児皮ふ科の項目をご覧ください。

突発性発疹(とっぱつせいほっしん)

小児皮ふ科の項目をご覧ください。

伝染性紅斑(でんせんせいこうはん りんご病)

小児皮ふ科の項目をご覧ください。

皮膚の真菌症

水虫(足白癬 あしはくせん)

水虫は、白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が足の皮膚に入り込んで発症する病気です。白癬菌が増殖しやすい夏に症状の悪化がみられます。足白癬は趾間(しかん:指の間)型、小水疱(しょうすいほう:水ぶくれ)型、角質増殖型のタイプに分類されます。趾間型は、足指の間の皮膚がふやけたように白くなり、赤み、水ぶくれなどが生じます。小水疱型は、土踏まずや足指に水ぶくれや細かい皮むけが生じます。角質増殖型は、踵(かかと)を中心に足裏の皮膚が厚くなり、ひび割れたり、粉をふいたりした状態になります。冬に乾燥やひび割れを起こしやすくなります。これらのタイプが混在することもありますし、かゆみがないこともあります。

爪白癬(つめはくせん)

爪白癬は、足白癬につづいて起こることが多く、爪の白色変化や爪が厚くなるなどの変化がおこります。自覚症状がないため、放置されていることが多いですが、水虫に菌を供給していることがあり、家族内感染の原因となったりするため、また、爪が切りにくくなったりするため、治療が必要です。
治療は塗り薬や内服薬を使用します。

手足にみられる疾患

たこ(胼胝 べんち)・うおのめ(鶏眼 けいがん)

皮ふ形成外科の項目をご覧ください。

爪の変形(巻き爪、陥入爪、爪の肥厚)

皮ふ形成外科の項目をご覧ください。

刺激による皮膚疾患

やけど

しもやけ

ひやけ

光線過敏症

痒疹(ようしん)

とても強い痒みを伴うごつごつとした盛り上がり(丘疹)、固いしこり(結節)が皮膚に出るものをいいます。
急性痒疹は5歳以下の小児に虫刺されの後にできるものが多く、かき壊しによる二次感染に注意が必要です。
慢性痒疹はご高齢の方に多い多形慢性痒疹と、女性に多く見られる結節性痒疹にわけられます。多形慢性痒疹は赤褐色の丘疹が多発し、拡大したり融合したりすることによってザラザラとした面になり、治療によっても長く症状が続くことが多く見られます。結節性痒疹は虫刺されのような丘疹が四肢に出たのち、かくことにより次第に固い結節になっていきます。
ステロイド剤外用、抗アレルギー剤内服、紫外線療法を行います。難治の場合はステロイド剤内服、免疫抑制剤内服も考慮します。結節性痒疹にのみ、注射薬(デュピルマブ)の使用が適応となりました。受診時にご相談ください。

節足動物・マムシによる皮膚疾患

疥癬(かいせん)

ヒゼンダニが人の肌と肌の直接的な接触や、寝具衣類を介して間接的な接触で感染し、1か月ほどの潜伏期間の後発症します。老人ホームや家族内感染が多く、時に性感染もあります。
成虫は、0.20.4mmほどの大きさがあり、皮膚の角層にすみついて角層の中に1日に2-4個の卵を産みます。卵は35日で羽化し、2週間ほどで成虫になります。成虫は46週で死亡します。
症状は虫体や糞などへのアレルギー反応のために強い痒み、紅斑や水疱が生じます。角層にすみつくため、指間部などの線状の盛り上がり(疥癬が住んで卵を産んだためにできたトンネル)が特徴的です。
診断は虫体や卵を検鏡で確認します。治療はイベルメクチン内服で、虫卵には無効のため、12週間後に検鏡して虫体が確認されれば再度投薬を行います。その他、フェノトリンローションの外用があります。掻痒に対しては抗アレルギー剤の内服を行います。
疥癬が疑われる方や治療中の方は、診察室を分けるなどの対応が必要となりますので、受診される前にあらかじめご連絡くださいますようお願い致します。

TEL: 06-6836-6663 

マダニ刺咬症(まだにしこうしょう)

マダニは草木の上に生息しており、公園や庭、野山に行った後に皮膚に吸着した状態できづかれます。体調28mmの大型のダニで、腸内に全身熱発を起こす疾患(ライム病)を起こす細菌を有しています。皮膚に刺咬することで細菌を媒介するため、抗生剤内服をします。吸着部分を無理に取ろうと引っ張ると、口部分が残ってしまい、のちにしこりを形成するため口の部分も除去する必要があります。

マムシ咬症(まむしこうしょう)

マムシは特に79月の早朝や夜間に活動が活発となります。当院の近隣の田畑や道路、自宅の庭、山の中でヘビに咬まれたかもしれない、痛みがあり腫れてきたという場合にはマムシによる咬症を疑います。咬まれた部位の症状は、12個の針で刺したような牙の痕、痛み、腫れ、赤み、皮下出血や水疱形成です。数10分単位で痛みや腫れがひどくなり2-3日進行すること、後に腎機能障害が出現する可能性があるため、マムシの抗毒素を投薬するなどを含めた入院治療が必要となります。ヘビにかまれたかもしれないという時には、すぐに近隣の市立病院の救急外来へ、局所は冷やさずに受診してください。

むしさされ(虫刺症 ちゅうししょう)

小児皮ふ科の項目をご覧ください。

ケムシ皮膚炎

小児皮ふ科の項目をご覧ください。

シラミ症

小児皮ふ科の項目をご覧ください。

その他の皮膚感染症

梅毒

多くは性感染症で、潜伏期は1090日、梅毒トレポネーマの感染によって起こります。皮膚粘膜症状は、固い丘疹から生じる痛みのない陰部潰瘍からはじまり、微熱と倦怠感を伴った全身の淡い小紅斑が数日で消失、その後小丘疹の多発など、感染後の進行具合によって皮膚症状が変わるという特徴があります。気になる症状がある場合には早めに受診してください。血液検査を行い、治療には抗生剤内服を行います。
クラミジア感染などの併発が疑われる場合には、泌尿器科や婦人科の受診が必要となります。

BCG副反応

非結核菌性抗酸菌症

免疫が関与する皮膚疾患

水疱症

先天性、後天性がありますが、主に後天性の水疱症である表皮内水疱症(尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡)や表皮下水疱症(水疱性類天疱瘡)等を診察いたします。
特に、ご高齢の方で全身の強い掻痒を伴う紅斑から発症し、次第に水疱を形成する場合や、急速に手や足に水疱が増加する場合には、水疱性類天疱瘡を疑って検査を行います。治療は重症度に応じて、ステロイド外用やテトラサイクリンとニコチン酸アミドの併用内服療法や、ステロイド内服、免疫抑制剤内服治療を行います。入院治療が必要な場合は、適切な病院へ紹介させていただきます。

乾癬(かんせん)

銀白色の鱗屑(りんせつ:皮膚の粉)を伴う、境界の明瞭な盛り上がった紅斑が全身に出現する病気です。男性に多く、20代と40代で発症しやすいという特徴があります。15%の方に関節炎の合併がみられます(乾癬性関節炎)。爪の変形を伴うこともあります。
原因は不明ですが、遺伝子的要因、外的要因、免疫学的要因があるといわれています。
治療は活性型ビタミンD3外用、ステロイド外用、紫外線療法を中心に行います。これらの治療で効果が少ない場合は、レチノイド内服や、シクロスポリン、メトトレキサート内服を行うか、PDE4阻害薬(アプレミラスト)内服もしくは、JAK1阻害薬(ウパダシチニブ)や、関節症状がおありの方ではTYK2阻害薬(デュークラバシチニブ)の内服を行います。
それらの治療でも効果が少ない場合には、乾癬分子生物学的製剤である注射薬の治療を検討します。

当院は20241月時点で吹田市内のクリニックとして、唯一、生物学的製剤の使用が許可された施設(※)です。生物学的製剤治療の導入については地域拠点病院と連携し、症状に応じた適切な治療を受けていただくことが可能です。

(※)生物学的製剤(乾癬分子標的薬等)使用承認施設はこちら

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

手のひら、足の裏に小水疱、膿疱がみられ、1030%の方に肋骨付近の関節炎による痛みがあります。他の部位にまで広がる場合(掌蹠外皮疹)もあります。原因はわかっていませんが、喫煙や金属アレルギー(歯科金属など)の関与や、扁桃炎や虫歯、副鼻腔炎などの病巣感染に対する過剰な免疫反応が原因ではないかと考えられています。
治療はステロイド外用剤や活性型ビタミンD3外用薬を中心に行います。その他、レチノイド内服、免疫抑制剤の内服をする場合もあります。

膠原病

膠原病には、皮膚症状を起こすものが多数あります。たとえば、全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎、抗リン脂質抗体症候群、シェーグレン症候群、関節リウマチ、成人スティル病などです。
それぞれの膠原病には特異的な自己抗体が出現するため、自己免疫疾患だと考えられます。膠原病は全身に症状が出現するため、それぞれの疾患に診断基準があります。診断基準に、光線過敏症状や、お顔の皮疹、脱毛、皮膚の硬化、しもやけ、手指の丘疹などといった皮膚症状が含まれていることも多く、皮膚症状と診断基準を照らし合わせて診断に至ることも少なくありません。当院の医師は難病指定医に登録されています。気になる症状があればご相談ください。

尋常性白斑

メラノサイト(色素を作る細胞)やメラニン(色素)に対する自己免疫などが原因と考えられています。皮膚の色がぬける症状をおこします。治療は、ステロイド外用、活性型ビタミンD3外用、タクロリムス外用などです。当院では、紫外線照射治療を併用することができます。

皮膚腫瘍

良性腫瘍(ほくろ、脂漏性角化症、脂肪腫、粉瘤、稗粒腫、汗管腫、スキンタッグなど)、ケロイド

皮ふ形成外科の項目をご覧ください。

悪性腫瘍(基底細胞がん、有棘細胞がん、乳房外パジェット病、悪性黒色腫など)

皮ふ形成外科の項目をご覧ください。